【法話・ことば】お彼岸が西にある理由

 秋のお彼岸の季節となりました。彼岸とは、仏様のお悟りの世界の事です。彼岸の頃、真西に夕日が沈むその景色を見ながら、昔の方々は遠いお浄土の事を思い、亡き方々を偲んできました。

 

 しかし、現代の科学的な知識でみようとすると、西の彼方にお浄土があると言われてもそうは思えません。「ずっと西に行けば地球を一周するだけじゃないか。昔の人はそれを知らないから、ただ信じていたんだよ。」と言いたくなるかもしれません。

 

 この事については、実は昔から、ちゃんと示されているのです。「西というのは、日の沈む様子を人生の死にあわせて西と示して下さったのだよ。そして、私たちが仏様の世界を讃えやすいように、あえて西と方角をさだめて、お勧めくださったのだよ。」

 

 私の頭の知識ではなく、届けられている仏様の智慧の心をいただきましょう。南無阿弥陀仏

 

(この記事は2017(平成29)年9月17日(日)に更新しました。文責:萬福寺住職)