お盆の頃となりました。お墓参りをしたり、お寺にお盆参りをお願いされる方や、この1年で、ご家族が亡くなられた場合は、初盆としてお迎えの方もおられることでしょう。
よく、お盆の時期に質問されるのが、盆提灯についてです。「盆提灯を飾らないといけないのですか?」答えは「どちらでも構いません。」必ず必要なものではないですが、ご親戚などからいただいた場合など、飾られてもかまいません。
ただし、亡き方が帰ってくる目印にとか、迎えたり、送り出したりといった意味合いでの、盆提灯は必要ではありません。
浄土真宗のみ教えによれば、亡き方は阿弥陀仏によって仏となられて、お盆に限らず、いつでもどこでも私たちとご一緒におられ、導き見守っていてくださいます。
親鸞聖人のご和讃には、次のようにあります。
安楽浄土にいたるひと
五濁悪世にかへりては
釈迦牟尼仏のごとくにて
利益衆生はきはもなし
お浄土に往生された亡き方々は、迷いの私たちの世界にかえってきて、お釈迦様がされたように、私たちを導いてくださっています。生前の思い出や、亡き方との心の会話を通して、私たちは教わります。限られたいのちであること、様々な縁によって私たちの人生が成り立っていること。そんな大切な事を仏のはたらきとなって、私たちに示していてくださいます。
亡き方々はお盆の時期に限って、往来するわけではなく、仏となって、いつでもどこでもご一緒です。ですから、お迎えや送り出す意味での、盆提灯などは必要ありません。しかし、お盆の習慣を縁として、日頃忘れがちな仏となった亡き方々を偲び、阿弥陀仏や仏さまのお導きへの報恩の想いで、お参りしましょう。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、みなさんも外出の自粛や、お仕事など多くの影響を受けていると思います。
宇部北組の各寺院でも、各法座を中止しているところが多いです。宇部北組の行事も花フェス2020をはじめ、総代会や婦人会の行事なども変更が行われています。中止の情報などは、行事の2020(令和2)年度にて随時更新しています。
そんな中で、YouTubeなどで各寺院が法話などを配信する活動が増えています。この機会に、ぜひご自宅などからご覧になってみてください。
浄土真宗本願寺派。YouTubeではないですが、本願寺の活動や作法など。
上の配信サイトよりは少ないですが、公式のチャンネルもあります。
浄土真宗本願寺派の東京の拠点、築地本願寺の公式チャンネル。法話やライブ配信。
浄土真宗本願寺派 本願寺山口別院(YouTubeチャンネル)
山口市にある別院の公式チャンネル。法要の様子など。
その他に、下記のように、お寺のYouTubeのリンク集にあたるものもあります。
下松市にある専明寺さんがリンク集の登録ページをつくられています。
富山県黒部市の善巧寺さんがお勧めの法話動画を並べています。
彼岸寺 STAY HOMEで活発化!?お坊さんたちのオンライン活動をまとめてみた!
インターネット上のお寺、彼岸寺にて、各宗派のYouTubeがまとめられています。
それぞれ、ご覽になってみてお気に入りをさがしてみてください。
ことばを紹介します。
「やり直しのきかぬ人生であるが 見直すことができる」金子大栄
明治〜昭和におられた真宗大谷派の僧侶、近代の思想・宗教の大家である金子大栄氏のことばです。
(この記事は2019(平成31)年3月16日(土)に更新しました。文責は壽福寺住職・養福寺住職。)
ことばを紹介します。
「まず知らないと 考えられないから 知りたい」又吉直樹
お笑いタレントでもあり、芥川賞を受賞した小説家でもある、又吉直樹さんのことばです。
(この記事は2019(平成31)年3月1日(金)に更新しました。文責は正善寺若院。)
ツイッターTwitterで話題の小池一夫さんの著書『人生の結論』(朝日新書2018年)の帯の言葉。
相手を許すことは難しい。しかし、自分を振り返ってみれば、許されてばかりだった。自分も相手も許され、認められる世界で生きたいものですね。
不定期ですが、法話の他に、身近な「ことば」を味わう記事を更新します。
ちなみに、お寺の掲示板の言葉を対象にした「輝け!お寺の掲示板大賞2018」(10月31日まで)も開催中です。お寺の「ことば」にご注目ください。
(この記事は2018(平成30)年9月16日(日)に更新しました。文責は萬福寺住職。)
秋のお彼岸の季節となりました。彼岸とは、仏様のお悟りの世界の事です。彼岸の頃、真西に夕日が沈むその景色を見ながら、昔の方々は遠いお浄土の事を思い、亡き方々を偲んできました。
しかし、現代の科学的な知識でみようとすると、西の彼方にお浄土があると言われてもそうは思えません。「ずっと西に行けば地球を一周するだけじゃないか。昔の人はそれを知らないから、ただ信じていたんだよ。」と言いたくなるかもしれません。
この事については、実は昔から、ちゃんと示されているのです。「西というのは、日の沈む様子を人生の死にあわせて西と示して下さったのだよ。そして、私たちが仏様の世界を讃えやすいように、あえて西と方角をさだめて、お勧めくださったのだよ。」
私の頭の知識ではなく、届けられている仏様の智慧の心をいただきましょう。南無阿弥陀仏
(この記事は2017(平成29)年9月17日(日)に更新しました。文責:萬福寺住職)